ドイツの名指揮者ハンス・クナッパーツブッシュとベルリン・フィルハーモニー管弦楽団との名演集です。
アントン・ブルックナー・ニュース ブルックナー録音の最新情報
往年のドイツの名指揮者ハンス・クナッパーツブッシュ(1888-1965)は、その独特な解釈や表現で来日することはありませんでしたが、録音だけでも日本で根強いファンを持つ指揮者です。
亡くなって既に55年が経ちますが、現代では聴くことが出来ない唯一無二なその独自な表現は、衰えるどころかよりファン層を増やしているように感じます。
そんなクナッパーツブッシュの芸術シリーズが、イギリスのスクリベンダムからオーケストラ別でリリースされたことは嬉しいことです。
ぜひクナッパーツブッシュの芸術を堪能ください。
クラシック音楽の楽しみ方の世界がぐっと広がることは間違いないと思います。
クナッパーツブッシュが初めてベルリン・フィルを指揮したのが1927年のこと。
当時クナはバイエルン国立歌劇場音楽監督のポストにいましたが、当時のベルリン・フィルの音楽監督フルトヴェングラーが、ニューヨークフィルに客演するため2月から4月不在にしていたその穴埋め的に指揮したようです。
場所はベルリンから西に130キロほど離れた人口30万人ほどのマクデブルク。この時はベートーヴェンの没後100年ということで、プログラムはオール・ベートーヴェンで、アドルフ・ブッシュとのヴァイオリン協奏曲、エグモント序曲、交響曲第7番でした。
その後、28年、30年とフルトヴェングラー不在中限定で指揮をしています。
それから8年ほど機会に恵まれませんでしたが、39年から客演の頻度が高くなり、特に戦時下の40年から44年に掛けては頻繁に指揮しています。
この頃がクナとベルリン・フィルとの一番の蜜月時代だったかもしれません。
戦後、非ナチ化裁判で復帰が遅れたクナは、50年にベルリン・フィルに復帰しブルックナー交響曲第9番を指揮しました。
しかし、その後の関係はフルトヴェングラーの他界、カラヤンの就任などで客演の機会も減り、57年4月に指揮したのが最後となりました。
ハンス・クナッパーツブッシュの芸術 with ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
[CD 1]
ワーグナー
1.「さまよえるオランダ人」序曲
2.「タンホイザー」~バッカナーレ
3.「タンホイザー」~ 大行進曲
4.「ローエングリン」~第3幕への前奏曲
5.「ワルキューレの騎行」
6.「ニュルンベルクのマイスタージンガー」~第1幕への前奏曲
7.「ニュルンベルクのマイスタージンガー」~第3幕への前奏曲
8.「ニュルンベルクのマイスタージンガー」~徒弟たちの踊り
9.「パルジファル」~第1幕「舞台転換の音楽」
録音:1928年
[CD 2]
オットー・ニコライ
1.「ウィンザーの陽気な女房たち」序曲
カレル・コムツァール2世
2. ワルツ「バーデン娘」, op.257
ハイドン
3-6.交響曲第94番 ト長調, Hob. I :94「驚愕」
ブラームス
7-10.交響曲第3番 ヘ長調, op. 90
録音:
1941年1月4日(1)
1941年(2)
1942年(3-10)
[CD 3]
ウェーバー
1.「舞踏への勧誘」, op.65
リスト
2. 交響詩「前奏曲」,G.97
ハンス・プフィツナー
3.「パレストリーナ」~第1幕への前奏曲
ブラームス
4-7.交響曲第3番 ヘ長調, op. 90
録音:
1942年(1-3)
1950年11月(4-7)
[CD 4]
ベートーヴェン
交響曲第3番 変ホ長調, Op. 55「英雄」
1-4.1. I Allegro con brio
交響曲第9番 ニ短調,op.125「合唱」第4楽章から(抜粋)
5. IV Presto-Allegro
ヘンデル
6-11.「コンチェルト・グロッソ」ニ長調,op.6-5
録音:
1943年(1-4)
1943年4月18日(5)
1944年3月10日(6-11)
共演者
Erna Berger(soprano)(5)
Torsten Ralf(tenor)(5)
Der Kittelische Chor Leitung von Prof.Kittel(5)
[CD 5]
ブラームス
1-4.交響曲第3番 ヘ長調, op. 90
5-8交響曲第2番 ニ長調,op.73
録音:
1944年9月8日(1-4)
1944年3月26日(5-8)
[CD 6]
ブルックナー
1-4.交響曲第4番 変ホ長調「ロマンティック」(1888,Loewe edition)
録音:1944年9月8日
[CD 7]
ブルックナー
1-3.交響曲第9番 ニ短調(Loewe edition)
録音:1950年1月28日
[CD 8]
ブルックナー
1-3.交響曲第9番 ニ短調(Loewe edition)
録音:1950年1月30日
[CD 9]
リスト
1.交響詩「前奏曲」,G.97
オットー・ニコライ
2.「ウィンザーの陽気な女房たち」序曲
チャイコフスキー
3-10.組曲「くるみ割り人形」,op.71a
ヨハン・シュトラウス2世
11.「こうもり」序曲
ヨーゼフ&ヨハン・シュトラウス2世
12.「ピチカート・ポルカ」
カレル・コムツァール2世
13.ワルツ「バーデン娘」, op.257
録音:
1941年1月4日(1)
1950年2月2日(2-13)
[CD 10]
ハイドン
1-4.交響曲第94番 ト長調, Hob. I :94「驚愕」
シューベルト
5-6.交響曲第8番 ロ短調「未完成」,D759
マーラー
7-11.「亡き子をしのぶ歌」
録音:
1950年2月2日(1-4)
19501月29日(5-6)
1956年4月9日(7-11),
[CD 11]
ブルックナー
1-4.交響曲第8番 ハ短調(1892,Schalk version,Oberleithner edition)
録音:1951年1月8日
[CD 12]
ヨハン・シュトラウス2世
1.「千夜一夜物語」~間奏曲
ベートーヴェン
2-5.交響曲第8番 ヘ長調,op.93
ハイドン
交響曲第88番 ト長調, Hob. I :88
6-9. I Adagio - Allegro
ヴォルフ
10.「管弦楽のためのイタリア風セレナーデ」
録音:
1952年1月27日(1)
1952年1月27日(2-5)
1957年以前(6-9)
1952年9月28日か29日(10)
[CD 13]
ベートーヴェン
1.コリオラン序曲, Op. 62
2-5.交響曲第5番 ハ短調, op. 67
シューベルト
6-7.交響曲第8番 ロ短調「未完成」,D759
録音:
1950年11月6日(1)
1956年4月(2-5)
1950年1月30日(6-7)
演奏:ベルリン・フィルハーモニ管弦楽団
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ともやん。1957年(昭和32年)富山市生まれ。小学生の時、NHK交響楽団を指揮する岩城宏之氏を観てから、クラシック音楽に興味をもち、今日まできました。クラシック鑑賞歴50年。
現在、LP・CD・カセットテープを含めて1000枚以上を所有。日々、名盤、珍盤、とんでも盤を聴き求めています。好きな作曲家は、ベートーヴェン、ブルックナー、ブラームス、モーツァルト。現在、妻と猫3匹と横浜在住。
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