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クナッパーツブッシュの芸術 with ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

往年のドイツの名指揮者ハンス・クナッパーツブッシュ(1888-1965)は、その独特な解釈や表現で来日することはありませんでしたが、録音だけでも日本で根強いファンを持つ指揮者です。
亡くなって既に55年が経ちますが、現代では聴くことが出来ない唯一無二なその独自な表現は、衰えるどころかよりファン層を増やしているように感じます。

そんなクナッパーツブッシュの芸術シリーズが、イギリスのスクリベンダムからオーケストラ別でリリースされたことは嬉しいことです。

ぜひクナッパーツブッシュの芸術を堪能ください。
クラシック音楽の楽しみ方の世界がぐっと広がること請け合いです。

クナッパーツブッシュとウィーンフィル

ハンス・クナッパーツブッシュが初めてウィーンフィルを指揮したのが1929年のザルツブルク音楽祭でのことでした。ザルツブルク音楽祭はこの年より大規模化、国際化に踏み出しチケット4万2千枚を売り上げました。

当時のクナはバイエルン国立歌劇場音楽監督のポストにいて、そのためか初登場のプログラムには、バイエルン国立歌劇場支配人フランケンシュタイン作曲「舞踏組曲」も入れていました。
その他のプログラムは、モーツァルト「アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク」ファリャ「スペインの庭の夜」ベートーヴェン「英雄」というもので、ベートーヴェン以外は、クナとしては意外な選曲で音楽祭の運営側からの要望だったのでしょうか。

ウィーンフィルとは、これ以降通算177回のコンサートと300回を遥かに超えるウィーン国立歌劇場とのオペラ上演を行うという関係になりました。

特にウィーンフィルとは戦前戦中を通じて100回以上のコンサートを行い、フルトヴェングラー、クレメンス・クラウス、カール・ベームと並ぶウィーンフィルにとって重要な指揮者として活動しました。

戦後のクナは、ミュンヘンに戻り、バイエルン国立歌劇場、ミュンヘンフィル、そしてバイロイト祝祭劇場などバイエルン州中心の活動に変わりました。そのためフルトヴェングラー、クレメンス・クラウスに比べ演奏頻度は少なくなりました。
ただ、カール・ベームに比べればまだ多く、ウィーンフィルにとっては引き続き重要な指揮者でした。

このCDセットに聴くことができるライブ録音や放送録音の数々は、クナッパーツブッシュとウィーンフィルのいい関係による魅力に迫ることが出来る貴重な録音集です。


ハンス・クナッパーツブッシュの芸術 with ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

【曲目】
[CD 1]
ベートーヴェン
1. 「レオノーレ序曲」第3番, Op. 72a

モーツァルト
2. 「フィガロの結婚」序曲 K.492

3-6.セレナーデ ト長調, K. 525「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」

ヨハン・シュトラウス2世
7.ポルカ「浮気心」,op.319

ヨーゼフ&ヨハン・シュトラウス2世
8.「ピチカート・ポルカ」

ヴェルディ
9.「アイーダ」~凱旋行進曲

カール・ミヒャエル・ツィーラー(1843-1922)
10. ワルツ「ウィーン娘」op.388

ワーグナー
11.「リエンツィ」序曲
12.「神々の黄昏」~ジークフリートのラインへの旅

録音: 
1938年8月8日(1)
1940年10月15日(2)
1940年5月12日(3-6&12)
1940年(7-11)

[CD 2]
モーツァルト
1-4.交響曲第40番 ト短調,K.550

5-8.交響曲第41番 ハ長調,K.551「ジュピター」

ワーグナー
9.「神々の黄昏」~ジークフリートのラインへの旅
10.「神々の黄昏」~葬送行進曲

録音:
1942年11月9日(1-8)
1942年1月31日(9-10)

[CD 3]
J.S.バッハ
1-3.「ブランデンブルク協奏曲」第3番 ト長調, BWV.1048

4-8.「管弦楽組曲」第3番 ニ長調, BWV 1068

レーガー
9. 「モーツァルトの主題による変奏曲とフーガ」op.132

録音:1944年6月24日(1-8),1944年(9)

[CD 4]
ブルックナー
1-4.交響曲第7番 ホ長調

録音:1949年8月30日

[CD 5]
ワーグナー
1.「リエンツィ」序曲
2.「パルジファル」~第1幕への前奏曲
3.「パルジファル」~第1幕「舞台転換の音楽」
4.「ニュルンベルクのマイスタージンガー」~第1幕への前奏曲
5.「ニュルンベルクのマイスタージンガー」~第3幕への前奏曲
6.「ワルキューレの騎行」
7.「さまよえるオランダ人」序曲

録音:1950年6月(1-3),1951年9月(4-5),1953年5月(6-7)

[CD 6]
ワーグナー
1.「タンホイザー」~ 序曲とヴェヌスベルクの音楽

ベートーヴェン
2-5.交響曲第7番 イ長調, op.92

6. 「コリオラン序曲」, Op. 62

録音:1953年5月(1),1954年1月17日(2-6)

[CD 7]
ブルックナー
1-4.交響曲第3 番 ニ短調「ワーグナー」(1889-90,Schalk-Loewe edition)

ワーグナー
「神々の黄昏」~
5.ジークフリートのラインへの旅
6.葬送行進曲

録音:1954年4月(1-4) ,1956年6月(5-6)

[CD 8]
ワーグナー
1.「ジークフリート牧歌」

ブラームス
2.「悲劇的序曲」, op. 81

3-6.交響曲第3番 ヘ長調, op. 90

Rec:1955年4月1日(1),1955年7月26日(2-6)

[CD 9]
ブルックナー
1-4.交響曲第4番 変ホ長調「ロマンティック」(1888,Loewe edition)

録音:1955年4月

[CD 10]
ブルックナー
1-4.交響曲第5番 変ロ長調(1894,Schalk edition)

録音.1956年5月

[CD 11]
ブラームス
1.「大学祝典序曲」, op. 80
2.「悲劇的序曲」, Op. 81
3.「アルト・ラプソディ」, op.53

4-3.「ハイドンの主題による変奏曲」, Op. 56a

録音:1957年5月

共演
ルクレティア・ウェスト(アルト)(3)
ウィーン・アカデミー男声合唱団(3)

[CD 12]
フランツ・シュミット
1.軽騎兵の歌による変奏曲

シューベルト
2-5.交響曲第9 (8) 番 ハ長調, D 944「グレイト」

録音:1957年10月20日

[CD 13]
ブルックナー
1-3.交響曲第8番 ハ短調(1892,Schalk version,Oberleithner edition)
第1-第3楽章

録音:1961年10月29日

[CD 14]
ブルックナー
1.交響曲第8番 ハ短調(1892,Schalk version,Oberleithner edition)
第4楽章

ヨハン・シュトラウス2世
2.「ラデツキー行進曲」,op.228

カレル・コムツァール2世
3.ワルツ「バーデン娘」, op.257

ヨハン・シュトラウス2世
4.「アンネン・ポルカ」,op.117
5.「トリッチ・トラッチ・ポルカ」,op.214

カール・ミヒャエル・ツィーラー(1843-1922)
6.ワルツ「ウィーン娘」op.388

ヨハン・シュトラウス2世
7.ワルツ「加速度」,op.234
8.ポルカ「浮気心」,op.319
9.ワルツ「ウィーンの森の物語」,op.325

録音:
1961年10月29日(1)
1957年10月(2-9)
共演
Karl Jancik (zither)(9)

[CD 15]
テオドール・ベルガー
1.ロディーノ,ジョコーソ, op.4

ハイドン
2-5.交響曲第88番 ト長調, Hob. I :88

ブラームス
6-9.交響曲第3番 ヘ長調, op. 90

録音:1958年11月

[CD 16]
ワーグナー
「トリスタンとイゾルデ」から
1.前奏曲

チャイコフスキー
2-9.組曲「くるみ割り人形」,op.71a

シューベルト
10.「軍隊行進曲」,op.51-1

ウェーバー
11.「舞踏への勧誘」, op.65

オットー・ニコライ
12.「ウィンザーの陽気な女房たち」序曲

録音:
1959年9月(1)
1960年2月(2-12)

[CD 17]
ベートーヴェン
1.「レオノーレ序曲」第3番, Op. 72a

ベートーヴェン
2-5.交響曲第3番 変ホ長調, Op. 55「英雄」

録音:
1962年5月31日(1)
1962年2月17日(2-5)

[CD 18]
リヒャルト・シュトラウス
1.交響詩「死と変容」,op.24

シューマン
2-5.交響曲第4番 ニ短調,op.120

ワーグナー
6.「ジークフリート牧歌」

録音:
1962年12月16日
1963年5月21日(6)

[CD 19]
ブルックナー
1-4.交響曲第4番 変ホ長調「ロマンティック」(1888,Loewe edition)

録音:1964年4月12日

【演奏】
ウィーン・フィルハーモニ管弦楽団

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ともやん。1957年(昭和32年)富山市生まれ。小学生の時、NHK交響楽団を指揮する岩城宏之氏を観てから、クラシック音楽に興味をもち、今日まできました。クラシック鑑賞歴50年。
現在、LP・CD・カセットテープを含めて1000枚以上を所有。日々、名盤、珍盤、とんでも盤を聴き求めています。好きな作曲家は、ベートーヴェン、ブルックナー、ブラームス、モーツァルト。現在、妻と猫3匹と横浜在住。

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